介護師の転職についての現状

介護師の女性

第一次ベビーブームの団塊の世代が、75歳以上の後期高齢者となるいわゆる「2025年問題」を見据えて、介護保険法が2000年に施行されました。
3年ごとに改正される介護保険法に沿って、介護サービスも少しずつ形を変えながら、いろいろな事業展開がなされていますが、働き手の若い年代の人口が減少しているため、職員の人材確保に頭を悩ませているのが、事業所で問題となっています。
介護の仕事は、身体的にも精神的にもストレスが多いのが現状です。
身体的なストレスとしては、高齢者をお風呂に入れたり、おむつ交換をすることは、かがんだり抱き上げたりする介助が必要となります。
これにより腰痛を発症してしまう人も多く、「職業病」とも言われたりします。

精神的ストレスとしては、高齢者に対する気配りでしょう。
人生の先輩である高齢者に対する対応は、相手を敬いながら行わなければなりません。
実際に食事介助をする際は、誤嚥にも注意しなければなりませんし、転倒、転落などの事故にも気を配らなくてはならないため、絶えず気を張って仕事に臨まなくてはなりません。
細やかな気配りができる女性は、介護士に向いているとも言えます。
このように身体的にも精神的にもストレスが多い職業ですが、決して給料が良いとも言えないのです。

介護士の給料となる介護報酬は、国で定められている単位数が基本となります。
製造業や販売業などでは、頑張って働けば売り上げが伸び、成果を評価してもらえるでしょうが、介護では、高齢者を受け入れる定員や、時間的、物理的に介護できる人数が決まってきますので、売り上げを伸ばすにも限界があるのです。
介護の業界でも派遣社員は存在し、正社員に比べて待遇が劣る部分もあります。その他、介護の業界に限らず、会社での人間関係などが原因で悩む人も多いです。
現在の職場に嫌気がさし、別な職場を探したいという人は多く、介護士の転職は、さほど珍しいものではなくなっているのが現状です。

介護師から異業種の転職は厳しい?

介護職で働いていた人は、初任者研修修了者や介護福祉士、ケアマネージャーなどの資格を取得している人が多いです。
これは、資格を取ることで、手当てがつくようになりますし、事業所の評価につながり、加算が取れる体制となって、売り上げが増えます。
なにより個人個人のスキルアップにつながり、働く上での自信にもつながるのです。
このように専門的な知識を得ている介護士ですが、異業種に転職するのは厳しい面があるのも事実です。

転職したい業種にもよりますが、介護技術が転職先の職場で活用できる場面は、正直言って少ないでしょう。
大学や専門校などで介護分野を学んできたひとは、他の業種に対する知識がなく、未経験で仕事を行っていくことは大きなストレスとなります。
就いた仕事に慣れるにも人一倍の努力が必要になることと思います。

また、日本全体の企業の正社員の求人数も減少傾向にあるため、派遣社員として登録しなければならない可能性もあります。
女性に対しての求人は、さらに厳しさを増し、事務系の仕事に就きたいと考えている場合に、自分の希望する待遇を得るのは難しいかもしれません。
企業は、これから先、何年も会社の働いてくれる優秀な人材を欲しがります。
未経験でも柔軟に仕事内容を吸収し、意欲のある新卒者を雇い、育てて会社に貢献してもらいたいのです。

また、就職歴がある場合でも、やはり同業種を経験してきた人材を当然欲しがりますので、介護職一本で働いてきた人が、転職先で活躍するには、覚悟が必要なのです。
一度、異業種に転職したものの、再び介護職に戻ってくる人も大勢います。
だからと言って自分を恥じることなく、精一杯仕事に全うすることで、介護職を天職と考えている人がいることも覚えておいてください。